実験マウス「アルジャーノン」の脳に、ある実験手術が行われる。脳疾患に対して画期的な効果を示した同手術。青年チャーリーは被験者第一号となり、手術は見事に成功、6歳児並であった彼の知能は正常どころか、天才的な領域にまで達する。ダニエル・キイス著のSF小説『アルジャーノンに花束を』のあらすじである。 ロバート・デ・ニーロ主演『レナードの朝』同様、その結末はハッピーエンドではないのだが、あるいは近未来、こうした治療技術も誕生するのかもしれない。それには脳構造、遺伝子構造の徹底的な解析が必須条件となる。 22日、科学技術振興機構(JST)と大阪バイオサイエンス研究所(OBI)が「マイクロRNA」という種類に分別される遺伝成分の働きを明らかにした。今回焦点となったのは遺伝成分「miR-124a」。miR-124aが欠陥すると、遺伝成分「Lhx2」が過剰に分泌され、これが脳疾患を引き起こす主要因となると
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