西宮市教委が千五百万円をかけて整備した市立深津中学校(同市深津町)の「豪華トイレ」が、一年半以上も閉鎖されている。生徒の心の安定は清潔なトイレから-と全国に広がった取り組みだが、快適すぎて一部生徒らのたまり場となり、授業をサボったり、隠れて喫煙したりと非行の温床になり始めたからだ。学校側は「やむを得ない措置」と苦悩しており、現場任せの市教委を批判する声も出始めた。(木村信行) 学校のトイレは暗い、臭い、汚い、怖い、壊れている-の「5K」と評され、怪談映画の舞台にもなった。 荒れた学校のトイレを改修し、学校再生に成功した滋賀県栗東市の取り組みが注目を集め、全国に広がった。文部科学省も四百万円以上の改修に三分の一を補助し、整備を後押しした。 西宮市教委はモデル校として二〇〇一年度に深津中、〇二年度に真砂中(同市今津真砂町)と鳴尾東小(同市笠屋町)に導入。暖房付き便器や流水擬音装置、明るい壁や大