新型コロナウイルスによる死者が世界で最も多いイタリアでは、ここ数日、感染者が増えるスピードが鈍っています。政府の専門機関は、「危機的な状況は脱した」と述べ、3週間以上続く外出制限の効果が出ているという見方を示しました。 前の日と比べた感染者の増加率は、5日連続で4%前後となっていて、10%を超えていた2週間ほど前より感染者が増えるスピードは鈍っています。 感染予防にあたる国立衛生研究所のブルザフェッロ所長は、記者会見し、「危機的な状況は脱した。感染者は減っていく」と述べ、先月10日から3週間以上続く外出制限の効果が出ているという見方を示しました。 そのうえで、「もし対策を変えれば成果が失われる」とも指摘し、今後も外出制限を続けることが重要だと強調しました。