社会の少子高齢化に対応すべく海外から移民を受け入れたらいいのではないかという議論がある。だが、議論しているあいだに手遅れになるかもしれない。これから先、移民誘致をめぐる熾烈な競争が諸国のあいだで起きるだろうからだ。その新しい世界を、米国の著名な経済学者タイラー・コーエンがスケッチする。 出生率が世界中、ことに裕福な国々で低下し続けており、世界的な移民政策の見直しが必要になっている。 公的年金の財源確保がますます喫緊の課題となるなかで、諸国の政府は移民を排除するより、むしろ呼び込もうと努めるのだろうか? 他と比べて制限主義的な移民政策を維持するだろうと見込まれる国々もある。だがそうした国々では、人口がますます減っていく一方で、若い世代に課せられる税金は、高齢者の年金や医療費の支払いに充てられることもあり、ますます高くなっていくだろう。 その高い税金が今度は生活水準を下げることになり、そうなる

