なぜ、旅行者より漁師のほうがリッチなのか ドイツの作家ハインリヒ・ベルの短編小説に、裕福な旅行者が船の中で昼寝をしている漁師に出会う、素晴らしい物語があります1※。 その物語では、旅行者は漁師に近づいて、もっと頑張れば、何隻もの船を所有して、他の人に漁をさせることができるほどの収入が得られる、と漁を続けるように促します。漁師は、それをゴールとするべき理由を旅行者に尋ねます。その問いに対して旅行者は「そうすれば、あなたは、心置きなく、この港に座って、太陽の下でうとうと居眠りしながら、輝く海を眺めることができるんですよ」と漁師に答えるのです。 ご存じの通り、太陽の下でうとうと居眠りすることは、この漁師がすでにやっていることです。この物語は、現在、数多くの実証的研究が明らかにしていることを示しています。 私たちは、お金を執拗に追い求めるよりも、喜びを感じられるように日々を過ごすことによって、もっ

