ケーキの予約を入れた若い女性がいた。 代金を請求したらお金を持っていないと… 仕方がないので、そのまま予約を受けたが、 案の定、当日に来なかった。 まあ、そのまま店売りにしたが、 年も明けて2月の中旬に、体のでかい男性と、 あの時の女性が店に現れて、何回も頭を下げ 代金を払ってくれた。 話を聞くと、クリスマスの当日に、 仲間の一人がケーキを持ってきたので、 これでいいや!とうちの注文をシカト決め込んだらしい。 ある日、それを笑いながら彼氏に話したら、 その日のうちに腕を引っ張ってうちに連れてきたのだ。 女性はかなり泣いたのだろうか、 目が真っ赤に腫れて下を向いていた。 体のでかいその彼氏は日本料理の板前で、 一番やってはいけない事をやった彼女を叱っていた。 こっちはもう忘れていたのだが…(笑) 彼女の肩を抱いて帰る二人の後姿は、 何となく微笑ましい気がした。 多分もう二度とあんな事はしない