年に1度、取り過ぎた年金保険料を還付する制度があって、加入者ごとに銀行口座がひもづけられていたとしたら、コロナ禍でも、あっという間に給付ができていたはずだ。収入の状況に応じて加減するのも簡単である。さらに、育児休業中の所得保障に使えば、少子化の克服にもつながる。しかも、保険なので、財源の心配はいらない。ウソのように思われるかもしれないが、それは新自由主義に心が汚されているからである。 ……… 次からつぎへと「給付金」が作られ、巨額の財政出動をするにもかかわらず、遅いおそいの大合唱で、他国と比べては、文句ばかり。緊縮に囚われ、社会保障を競争の邪魔扱いし、所得の再分配に冷淡で、少子化による人口崩壊を招き、あげく、消費が弱々しくて成長もできず、安売りの外需に頼ってばかりの劣等国に転落していることも知らない。米国で黒人問題で暴動が起こるように、危機は、その国の恥部をさらけだす。 反緊縮の筆者ですら