転がる石に苔は生えずとも浅い傷は絶えず ──アルバムの話に戻りますが、「庄屋の倉」をインストゥルメンタルにしたのはどんな意図があったんですか。 水戸:澄ちゃんに「カズーの入ったインストを1曲入れようよ」と言われてね。アルバムの真ん中辺りにジングルっぽく入れようって。それで1曲何かをインストでセルフカバーするのは意表を突いてていいなと思って、どの曲がハマるかを探してみたわけ。その結果、いろんな意味で「庄屋の倉」がちょうどいいと思って。あまりマニアックすぎても伝わらないし、みなさんが思い入れの強い曲を選んじゃうと「ちゃんとやってほしかった」と言われそうだし(笑)、手ごろ感があったというか。もともと8ビートの速い曲だから最初はできるかな? と思ったけど、上手いことまとまったね。 ──たしかに意表は突かれましたけど、こうしたアレンジでも原曲のイメージを損なうことがないのが面白いところですよね。 水