ノーベル文学賞の受賞者発表を明日(13日)に控え、ドキドキしている多くの読者がいるだろう。英国ブックメイカーは本命候補者に村上春樹氏(67)の名を挙げている。同氏が今年こそ受賞するのではないか、といった期待は大きい。 村上氏の場合、読者は日本人だけではない、アジア諸国、欧州、そしてアラブ諸国など世界の至る所に春樹ファンがいる。こんな作家はこれまでいなかっただろう。文学賞受賞者が発表される度に、その作家の作品を探しに本屋に行く人を見る。しかし、村上氏の場合、読者は既に彼の本を読んでいる。それも一冊や二冊ではない。村上氏の名前は世界の読者にいきわたっている。だから、世界で最も読まれている小説家がノーベル文学者を受賞しても当然だと多くの読者は考えるわけだ。 村上氏は独週刊誌「シュピーゲル」最新号(10月8日号)とのインタビューに応じている。多分、日本の読者は既にご存知の内容が多いと思うが、3頁半