大崎善生は初めて読んだが、以前から読むと決めていた作家。しかし、どれを読むかについては、2004年「本の雑誌」お薦め文庫本6位の『将棋の子』、id:atnbが薦めてくれた『聖(さとし)の青春』(8/21)、シガテラの感想*1に対してコメントを頂いたid:t_yoshidaさんが取り上げていた『パイロットフィッシュ』(8/30)の3冊の選択肢があった。まあ、どれを読んでも面白いんだろう、ということで、年末のブックオフで見つけたこの本に。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 この本の大きなテーマの一つは「記憶」にある。主人公の山崎は、人との出会い、別れを繰り返す中で、人間の記憶について思いをめぐらせる。 山崎は学生時代の彼女と19年ぶりに再会し、彼女と別れたあとの19年を次のように振り返る。 君がたとえ僕の前からいなくなったとしても二人で過ごしていた日々の記憶は残る。その記憶が僕の中にある限り、僕
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