23日公開された外交文書には、1989年6月4日の天安門事件を受け、6日から3日間で約3500人の在留邦人が緊急帰国した様子を記録した秘密公電も含まれていた。北京の日本大使館が、事件翌日からの5日間でバスを105回運行させ、留学生を含む約1500人の邦人をホテルや空港に避難させていた。車体に日の丸を付けたバスもあったという。日航や全日空の臨時便も3日間で計10便が運航した。 6月13日の公電によると、大使館員が現金やクレジットカードを持たずに避難した邦人のため、借用証を書けば航空券を入手できるよう航空会社と交渉。学校や職場に旅券を置いたままの約50人には渡航書を発給し、帰国させた。