米南部オクラホマ州で28日、6年ぶりに死刑が執行された。同州では薬物注射での執行の際に死刑囚がもだえ苦しむなど失敗が相次ぎ、2015年秋から執行の一時停止(モラトリアム)が続いていた。今回の執行では以前と同じ3種類の薬物が使用されたが、立ち会ったAP通信記者によると、死刑囚は約20回もけいれんを起こし、嘔吐(おうと)したといい、批判が出ている。 執行されたのはジョン・グラント死刑囚(60)。強盗罪で服役中に刑務所で職員を殺害したとして1999年に死刑判決を受けた。州東部マッカリスターの刑務所で28日午後4時に最初の鎮静剤が注射され、約15分後に意識を失った後、午後4時21分に死亡が確認された。AP通信記者は過去14回の死刑執行の立ち会いで、死刑囚が吐くのは初めて見たと記者団に語った。