ベムがクッキーなる技術と向き合ったのは1996年、インフォシークの広告配信技術の説明を受けた時だ。クッキーみたいにポロポロと落ちて行った先まで追跡できるからという俗語と教わった。それから四半世紀以上、クッキーの権化だったグーグルもプライバシーにかかわるトレンドから、クッキーの代替技術を提唱している。いろんなカンファレンスでも「クッキーレス時代にどうする」というテーマで喧しい。 しかし、本質は代替技術をどうするという話ではない。個人情報を扱う企業の振舞いが試されている。プライバシー対応に対する企業姿勢の問題で、経営者が宣言することであって、情シスなり法務が都度その時点のガイドラインに対応すればいいということではない。 ベムはSDGsの18番目に個人情報に対する企業姿勢を加えてもいいのでは?と冗談で話すくらいだ。個人情報との向き合い方に関して、企業姿勢が問われるということを早く経営者に認識させ
昨日、民放労連青年協議会というところが主催したセミナーに参加してきた。そこで、アカデミー賞の外国映画賞を受賞した映画「おくりびと」の脚本を書かれた小山薫堂さんの講演があり、そのお話を聞けた。小山さんはちょうど「おくりびと」がアカデミー賞を受賞したばかりということで、それにまつわるさまざまに面白いお話を聞かせてくれたのだが、その中でも特に印象に残ったエピソードがあったので、それをここに紹介したい。 小山さんは、さまざまな紆余曲折の末この映画の台本を書いたのだけれど、その初号試写を見終わった時に、「これはいける」という確かな感触をつかんだのだそうである。それで、どうせなら宣伝も自らが担当しようとしたのだけれど、これが思いのほか難しかったらしい。というのは、「おくりびと」という映画は取り扱ってるテーマが「死」なだけに、イメージが良くないということで、みんなあんまり積極的に取り上げてくれなかったの
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