生態心理学とプラグマティズムという全く異なる2つの領域を越境しながら、独自の現代社会論を論じている人にエドワード・リードがいます。 リードは、現代社会の特質を論じるうえで「経験」ということを重視します。リードが描き出したい現代社会は「直接経験の消失する社会」です。その背景には、情報環境が高度に発達した現代においてもっとも脅かされるのは「直接経験」である、というリード自身の認識があります(Reed 2010)。 高度に発達した情報環境においては、いわゆる「間接経験」が、「我々が事物を独力で経験することを可能にすること」- すなわち直接経験- を凌駕してしまうということになります。 そういう社会環境においては、個人が「生態学的」に環境・事物と相対し、相互作用すること、すなわち「思考すること」と「学習すること」が消失するのだいいます。 ▼ 先日、ある対談で、「学びの観点」から、僕自身が「現代の就