印刷 メール 一人っ子政策のタブーに挑む 莫言の「蛙鳴」 「蛙鳴」を語る莫言=東京都中央区、高波淳撮影〈「蛙鳴」を検索〉 映画「紅いコーリャン」などの原作で知られる中国の作家・莫言(モー・イェン)(56)の『蛙鳴(あめい)』(吉田富夫訳、中央公論新社)が出版された。中国の「一人っ子政策」がもたらした混乱を、女性医師の姿を通して浮かび上がらせた。 軍人になった主人公の目を通し、16歳から農村で産婦人科医を務めた伯母の姿を描いた。不妊症の治療にもたけ、神の手とあがめられていた伯母は1980年代に入ると、人口抑制を狙った「一人っ子政策」という党の方針に従い、第2子以降の堕胎に励み、農民から悪魔のように思われるようになる。 「この政策が深刻な食糧危機を招きかねない人口爆発を抑えたのは事実です。しかし、中国の農村には子どもが多いほど幸せという価値観があり、人間の本質にかかわる矛盾に伯母は悩んでいたと
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