9億円といえば、インディゲームとそれほど変わらない予算規模でゲーム開発を行っているMyDearestにとっては、かなりの巨額だ。しかし何より興味深いのは、同社がこれまで手がけてきたのはいずれもVRゲームであり、今回の資金調達も基本的に、新たなVRゲームの開発を目的にしているという点だろう。 VRといえば、2016年にOculus RiftやPlayStation VRといったデバイスが登場し、「VR元年」と呼ばれて世間の注目を集めたものの、その後はあまり大きな話題になっていないため、ブームは過ぎ去ったと考えている人が少なくない。そんな中でMyDearestは、クリアまでのプレイ時間は約20時間、キャラクターのセリフはフルボイスという、一般のノベルゲームと変わらないボリュームのVRアドベンチャーゲームをリリースして、高い人気と評価を獲得してきた。今回の資金調達が可能になったのも、そうした実績