国際移住機関(IOM)は6日、2016年に欧州を目指して地中海を渡航中に死亡したり、行方不明になったりした難民・移民らが5079人に上ったと発表した。14年(3279人)、15年(3777人)から大幅に増えた。地中海経由で16年に欧州入りした難民・移民は36万3348人だった。 判明している死因で多かったのは、水死(4218人)と窒息死(124人)。全世界では、16年に死亡・行方不明になった難民・移民らは7495人で、15年の5740人から3割増えた。 全世界での3年間の死者数は1万8502人に達しており、IOMのスウィング事務局長は、「ショックだ。毎日ほぼ20人が死んでいる」とし、移民の合法化と安全確保を求めた。(ジュネーブ=松尾一郎)