連日の猛暑の中、深夜の五輪中継が終わったと思ったら、今度は甲子園中継が本格化し始めた。だからなのだろう。今年、テレビからは「節電しましょう」の言葉が聞かれない。テレビ局の身勝手さには呆れるが、ところで実際のところ、この夏の消費電力量はどうなっているのか。 原発事故が起きた昨年は、あちこちに電力需給を示す電光掲示板が置かれ、「節電、節電」と騒がれた。ところが今年は計画停電も何もないから、さっぱり分からない。一部で「再稼働が必要だ」と言われているように、新潟の柏崎刈羽やその他の原発が動かなくても大丈夫なのか。 ジャーナリストの横田一氏がこう指摘する。 「今年は電力不足どころか、全国的に電力が余っています。最も厳しいとされていた関電でさえ、大飯原発を再稼働しなくても電力が足りていたことが分かった。電力余りの理由は、停電に懲りた各企業が自家発電や省エネ対策を進めたり、家庭で節電意識が高まった