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ブックマーク / odamitsuo.hatenablog.com (13)

  • 出版状況クロニクル105(2017年1月1日〜1月31日) - 出版・読書メモランダム

    16年12月の書籍雑誌の推定販売金額は1283億円で、前年比0.5%減。 書籍は576億円で、同0.8%増、雑誌は706億円で、同1.6%減。 雑誌内訳は月刊誌が605億円で、同0.8%増、週刊誌は101億円で、同13.8%減。 12月のマイナス幅が小さかったのは、31日の特別発売日に書籍40点、雑誌(増刊、別冊、ムック、コミックス)170点、総発行部数840万部、50億円が送品されたことによっている。 業界誌ではそのことで、大手書店が前年よりプラスになったと報道されている。私もそれらを見るために5店ほど見てみたけれど、コーナーを設けて販売しているところはなく、それぞれの雑誌コーナーに分散され置かれていただけだった。 そのことから考えても、実売に関してはどの程度の歩留まりであったのか、疑問が生じるところでもあるし、返品の反動も恐ろしい気がする。 返品率は書籍が37.2%、雑誌が38.3%。

    stella_nf
    stella_nf 2017/02/01
    出版輸送問題は初めて知ったが、宅配問題より深刻そう。
  • 出版状況クロニクル94(2016年2月1日〜2月29日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル94(2016年2月1日〜2月29日) 16年1月の書籍雑誌の推定販売金額は1039億円で、前年比4.5%減。 その内訳は書籍が540億円で、前年比0.1%増、雑誌は498億円で、同9.1%減、そのうちの月刊誌は398億円で、8.0%減、週刊誌は100億円で、13.2%減。 返品率は書籍が35.5%、雑誌が44.0%で、もはや雑誌のほうが高返品率という状況が定着しつつある。 今年もこのような出版状況が続いていくだろうし、16、17年の全体のマイナスが5%とだと想定した場合、16年は1兆5000億円を割りこみ、17年は1兆3000億円台という事態を迎えると考えらえる。 そうなるとピーク時の1996年の半分という出版物売上状況に直面する。大阪屋、栗田出版販売にしても、2月の太洋社にしても、いずれもが売上高を半減させたところで、ほとんど資産を失いながら破綻となっている。 そうし

    出版状況クロニクル94(2016年2月1日〜2月29日) - 出版・読書メモランダム
  • 出版状況クロニクル91(2015年11月1日〜11月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル91(2015年11月1日〜11月30日) 15年10月の書籍雑誌の推定販売金額は1227億円で、前年比7.8%減。 その内訳は書籍が588億円で、前年比2.5%減、雑誌は639億円で同12.1%減、そのうちの月刊誌は12.6%減、週刊誌は10.1%減。 この月刊誌、週刊誌双方の雑誌の2ケタマイナスは、出版状況がもはや臨界点にまで至ったことを告げている。 返品率は書籍が40.5%、雑誌は42.9%で、こちらも同様だといっていい。 クロニクルなどで繰り返し記してきたように、近代出版流通システムは雑誌をベースとして構築され、それに書籍が相乗りするようなかたちで営まれてきた。そのビジネスモデルがついに崩壊しようとしている。 今年も余すところ1ヵ月となったが、出版状況は最悪のところまできていて、またしても書店はナショナルチェーンの超大型店の閉店も伝えられている。 1.日販の「2

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    stella_nf 2015/12/01
    『おでかけ版ボードブックいないいないばぁあそび』回収の話、初めて知った。
  • 出版状況クロニクル89(2015年9月1日〜9月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル89(2015年9月1日〜9月30日) 15年8月の書籍雑誌の推定販売金額は1094億円で、前年比7%減。 その内訳は書籍が497億円で、前年比1.5%減、雑誌は597億円で11%減、そのうちの月刊誌は11.3%減、週刊誌は10.6%減。雑誌は5月に続いて2ケタのマイナスとなった。 返品率は書籍が43.1%、雑誌は42.5%で、これも5月から双方が40%を超える返品率である。雑誌は定期誌が6%減で、よくないことに加え、ムックの売れ行きが悪く、16%減という大きな落ちこみから、返品率増となっている。 年末年始商品の仕入れや発送も始まろうとしているが、出版業界はどのような年末年始を迎えることになるのか、まったく予断を許さない時期に入っている。 1.『新文化』(9/17)の付録「出版統計小事典」に「書店共有マスタ 店舗数推移」が収録されているので、そのうちの「新規・閉店推移」を

  • 出版状況クロニクル86 補遺 - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル86 補遺 クロニクルとしてはイレギュラーであるが、出版状況が非常事態に入ってきたと見なし、7月7日付で、もうひとつの項目を付け加えておく。それは6月末時点で書くと、まだ、様々な状況が明らかになっているとはいえず、錯綜してしまうのではないかと判断したからだ。そのこともあって、6日の栗田出版販売の出版社向け説明会の後でと考えていた。 この間に、これは昨年12月段階のものだとされているが、栗田の出版社などに対する負債額も「倒産・民事再生・債権者情報」で判明しているし、各出版社の対応も、「図書新聞」などで伝えられ始めている。だが来であれば、何らかの声明を発表すべきである書協、雑協、取協、日書連は沈黙したままで、戦後の出版業界にあって、ついに起きてしまった初めての、栗田という総合取次の破産に対し、何も発言していない。これは出版危機下の状況にあって、ずっとそうであったように、今

    出版状況クロニクル86 補遺 - 出版・読書メモランダム
    stella_nf
    stella_nf 2015/07/07
    栗田の件
  • 出版状況クロニクル86(2015年6月1日〜6月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル86(2015年6月1日〜6月30日) 15年5月の書籍雑誌の推定販売金額は前年比10.7%マイナスという大幅減。書籍雑誌合わせて二ケタ減はかつてない落ちこみである。 その内訳は書籍が7.3%減、雑誌が13.6%減。雑誌のうちの月刊誌は13.2%減、週刊誌は15.0%減。 返品率は書籍が42.4%、雑誌は47.2%で、月刊誌は48.5%、週刊誌は41.1%と、ついに書籍雑誌の双方が40%を超えてしまった。マイナス幅も返品率も、最悪のところまできている。 そのような出版状況を背景にして、1 の栗田出版販売の民事再生申請が起こされたことになる。 かくして出版危機が臨界点に達した状況の中で、15年前半の終わりを迎えたわけだが、続けて後半にはどのような事件と出来事が待ちかまえているのであろうか。 1.6月26日に栗田出版販売が民事再生を申請。負債は134億9600万円。 同日付で

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    stella_nf 2015/07/01
    東洋書店廃業は間に合わってなかった
  • 出版状況クロニクル82(2015年2月1日〜2月28日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル82(2015年2月1日〜2月28日) 15年1月の書籍雑誌推定販売金額は1088億円で、前年比0.6%増。13年5月以来、20ヵ月ぶりに前年を上回っているが、前年が5.5%減と大きかったことに加え、送品増加と返品減少によるものである。 その内訳は書籍同1.3%増、雑誌0.1%減、雑誌のうちの月刊誌は3.5%増、週刊誌は11.6%減。返品率はわずかに前年を下回ったが、書籍37.0%、雑誌44.1%と高いままだ。 これらの送品に基づく書籍雑誌推定販売金額は前年を上回るものになっているけれど、書店実売は前年比7%台のマイナスで、書籍は同7%減、雑誌6%減、コミックス10%減、ムック8%減と、全滅状況にあるといっていい。それに合わせ、来月以降の書籍雑誌推定販売金額も下方修正されていくだろう。 1.複数の確実な情報筋によれば、リブロ池袋店が 6月で閉店するようだ。 [箝口令がし

    stella_nf
    stella_nf 2015/03/01
    “1.複数の確実な情報筋によれば、リブロ池袋本店が 6月で閉店するようだ。”
  • 出版状況クロニクル72(2014年4月1日〜4月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル72(2014年4月1日〜4月30日) 前回、3月は学参期で、書店売上は最も伸びる月であるけれど、マイナスが続いているために、出版物推定販売金額の2000億円割れは必至ではないかと記しておいた。それは適中し、13年の2059億円に対し、前年比5.6%減の1945億円と100億円を超すマイナスになってしまった。 内訳は書籍が同4.5%減、雑誌が同6.8%減である。とりわけ雑誌のうちの月刊誌は同5.7%減、週刊誌は11.2%減で、歯止めがかからないマイナスが続いている。 それでも出版科学研究所は書店販売状況に関して、消費税増税前の3月下旬は好調だったと述べているが、実売金額もかなりマイナスだったことは周知の事実であろう。 様々な指標を見ても、例えば百貨店の3月売上高は2、3割の大幅増で、大手5社そろっての増収が5ヵ月続いているとされるし、その他の小売業も駆け込み効果で増収だっ

    出版状況クロニクル72(2014年4月1日〜4月30日) - 出版・読書メモランダム
  • 出版状況クロニクル42(2011年10月1日〜10月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル42(2011年10月1日〜10月31日) 中小から大手に至る、書籍をメインとする大半の出版社が、かつてない大量返品によって、取次売上が激減している。これが一過性のものであるのか、それとも数ヵ月続くのか、またその果てに何が起きるのか、まったく予断を許さない状況下に、多くの出版社が置かれている。 私は1999年に『出版社と書店はいかにして消えていくか』(ぱる出版、のち論創社)を上梓して以来、この失われた十数年の出版業界の状況について、「出版敗戦」と見なし、再販委託制に基づく出版社、取次、書店からなる出版業界が「限界集落」と化し、その挙げ句に「深層崩壊」に見舞われていると指摘してきた。そしてまたこれからは「想定外」の出来事も生じてくるのではないかとも。 東日大震災と原発事故から半年以上が経ち、今年も余すところ2ヵ月になってしまった。しかし大震災も原発事故も、まだほとんど復興

  • 出版状況クロニクル35 (2011年3月1日〜3月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル35(2011年3月1日〜3月31日) 東日大震災のもたらした恐るべき被害と衝撃に対して、発する言葉が見つからない。平和な風景を一瞬にして廃墟へと追いやった津波、その直前まで生命を失うことを予測もしていなかった多数の死者たち、それに追いうちをかけるような原発の危機が引き続き起きている。平和な日常の回復を願ってやまないが、いつになったら取り戻せるのだろうか。 私にとってもこれらの大震災のあまりにも深刻な被害状況はひときわ切実で、明日はわが身にも起きるかもしれないのだ。私は浜岡原発30キロ圏、沿岸から3キロ地点に住んでいて、ずっと予測されている東海大地震が襲来すれば、たちまちのうちに東日大震災の被害者や死者と同じ運命に見舞われるだろう。 だがそれはともかく、クロニクルの使命はこのような未曾有の大震災がもたらした出版業界への影響、今後の行方、現状分析を冷静にウオッチし、そ

  • 志水辰夫『うしろ姿』 - 出版・読書メモランダム

    〇五年に刊行され、〇八年に文庫化された志水辰夫の短編集『うしろ姿』 (文春文庫)の「あとがき」は、それまで作家たちが自覚しつつあったにしても、当時はほとんど誰も発してこなかった出版状況をめぐる生々しい言葉と感慨が書きこまれていた。それに志水は「あとがき」を添えることのなかった作家であるだけに、余計に生々しい。三ページ余にわたる全文を引用したいほどだが、紙幅の関係もあるので、抽出して紹介するしかない。 が売れなくなった。小説が読まれなくなった。暮らしのなかに占めるの比重が信じられないくらい軽くなってしまった。というものにどっぷり浸かって生きてきたわたしなどにとって呆然とするほかない時代がやってきた。 出版界を取り巻くこれほどはげしい情勢の変化は、これまでだれも予測していなかったように思う。わたしにしても小説を書きはじめてまだ二十年ちょっとなのである。 しかし小説の読者が減ってきたとした

  • 7 ケータイ小説『Deep Love』 - 出版・読書メモランダム

    「女王」中村うさぎの欲望のみならず、郊外消費社会の成立と不可分の関係にあるケータイ小説も視野に収めておくべきだろう。それは極東の島国の郊外消費社会とケータイテクノロジーが、ミレニアムに出現させた日でしか成立しない小説形式とベストセラー現象だと見なせるからだ。 『ケータイ小説的。』 (原書房)を著わした速水健朗も、06、7年に相次いでミリオンセラーとなった美嘉の『恋空』 (スターツ出版)、メイの『赤い糸』 (ゴマブックス)を論じ、ケータイ小説とは郊外が舞台で、郊外に住む少女たちが主人公であると同時に彼女たちを主な購買層とする「新しい文学」だと指摘している。そして私の『出版業界の危機と社会構造』 や『出版社と書店はいかにして消えていくか』 を援用し、ケータイ小説が地方の郊外のロードサイドにあるコンビニやTSUTAYA、郊外ショッピングモール内書店で売られ、ベストセラーになっていった事実を報告

  • 中島梓『ベストセラーの構造』再読 - 出版・読書メモランダム

    中島梓が死去した直後に書いたものであるが、どこにも掲載していないので、[旧刊メモ]の一編とする。 彼女は中島梓名で評論、栗薫名でファンタジー大河小説「グイン・サーガ」やミステリーなどを書き、その広範な執筆活動は、80年代以後のファンタジーやコミックに大きな影響を与えたと思われる。私は彼女のよき読者ではなかったが、83年の『ベストセラーの構造』(講談社)は再読すべきだとずっと考えていた。そこでほぼ同世代の著者に対するささやかな追悼もこめ、再読してみた。 中島は、若者の「活字離れ」「小説離れ」の時代とされている80年代において、3千部の初版が実売千部で絶版、断裁となっていく無数の小説がある一方で、『窓ぎわのトットちゃん』が450万部、正続『天中殺入門』が780万部という、これまでにないミリオンセラーとなっている事実から始めている。彼女はこれを「これまでなかったような現象、純粋に今日的である現

    中島梓『ベストセラーの構造』再読 - 出版・読書メモランダム
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