【原文】 夫未戰而廟算勝者、得算多也、未戰而廟算不勝者、得算少也。多算勝、少算不勝、而況於無算乎。吾以此觀之、勝負見矣。 それいまだ戦(たたか)わずして廟算(びょうさん)して勝(か)つ者(もの)は、算(さん)を得(え)ること多(おお)ければなり。いまだ戦(たたか)わずして廟算(びょうさん)して勝(か)たざる者は、算(さん)をを得(え)ること少(すく)なければなり。算(さん)多(おお)きは勝(か)ち、算(さん)少(すく)なきは勝(か)たず。しかるをいわんや算(さん)なきにおいてをや。われこれをもってこれを観(み)るに、勝負(しょうぶ)見(あら)わる。 【現代語訳】 基本的に戦う前の判断で勝っているという結果になるのは、敵軍よりも勝算が多いという事である。逆にこれが敗れるという事は、勝算が敵よりも少ないという事である。勝算が多い方が勝利し、勝算が少ない方は、敗北する。勝算が全くない場合は、全