映画『サーミの血』 © 2016 NORDISK FILM PRODUCTION 北欧スウェーデンの美しい自然を舞台にサーミ人の少女の成長を描いた『サーミの血』が9月15日より公開中。映画の公開を記念し、9月20日、アップリンク渋谷の上映に社会学者の宮台真司さんと小説家で映画監督の榎本憲男さんが登壇、熱いトークが繰り広げられた。 本作は、北欧スウェーデンの美しい自然を舞台に描かれるサーミ人の少女が、家族、故郷を捨て自由を求めて奮闘する姿を描いた作品。映画について宮台さんは「多くの方がこの映画をアイデンティティ映画であると理解している。それは間違いではないが、この映画の最も重大な部分は、“ぼくたちの社会がどう描かれているか”ということだと思う」と分析。 映画『サーミの血』トークイベントより、宮台真司さん(左)と榎本憲男さん(右) 宮台さんは「僕たちの定住社会は一万年位前から始まりました。その