大震災による福島第一原子力発電所の事故により,高濃度の放射性物質が放出され,広大な範囲にわたる住民が避難生活を余儀なくされています.様々な軽減化措置がとられようとはしていますが,チェルノブイリの例にもあるとおり,残念ながら汚染は数十年規模で続くと考えられています.  放射線の観測は,必然的に長期間にわたって行われることが求められますが,対象地域が非常に広範囲であるため,人の手による計測活動は被爆時間の増大を招き現実的ではありません.また定点観測用のモニタリングポストも,信頼のおける参考データとしては重要ですが,”測りたい場所”の観測を行うことはできません. このような理由から,環境放射線の移動観測ができる無人ロボット走行体システムを構築しました.このシステムは,携帯回線を利用した通信機を持ち,自らインターネットに接続してステレオ画像,GPS座標,方位角等の情報を送信するので,理論上,地上