大相撲の横綱稀勢の里(32)=本名萩原寛、茨城県出身、田子ノ浦部屋=が8日初日の名古屋場所を休場することになった。5日、師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が明らかにした。休場は8場所連続で、年6場所制になった1958年以降の横綱では、7場所連続の貴乃花を上回るワースト記録となる。 稀勢の里は横綱在位9場所目で、新横綱だった昨年春場所以外、15日間を全うできていない。その春場所で左胸、左腕をけがした影響が今も残り、土俵勘の低下も懸念されている。今場所前の6月は巡業がなく関取衆と稽古できなかったうえ、名古屋入り後も調整遅れを指摘する声があった。 2001年名古屋場所から7場所連続休場した貴乃花に対し、当時の横綱審議委員会は出場を求める決議をしたが、北村正任・毎日新聞社名誉顧問を委員長とする今の横審は、稀勢の里に対し「万全になってから出てきてほしい」として、名古屋場所の出場にこだわらない姿勢を示