今年のWWDCの内容を、みなさんはどう見ただろうか? 「ハードウェアの発表がなくてつまらない」 「派手な新機能がなくてつまらない」 そんな風に思ったかもしれない。 だが、そう考えるのはちょっと早計だ。今回のWWDCは「デベロッパーズカンファレンスです」と大文字で書いたようなメッセージになっており、視点を切り替えてみると、なかなかに面白い内容なのだ。ここでは4つほどポイントに絞り、その価値を筆者の目線で考えてみたいと思う。 【1】主役はiOS まず今年のWWDCで「おお、なるほど」と思ったのは、「完全にiOSが主役」になった、ということだ。ご存知のように、アップルはiPhoneの利益によって成り立っている会社になっている。だからiOSが軸に来るのは当然……ではあるのだが、やはり我々の中には、「そもそも"OS X"から派生したのがiOSであり、ある種のサブセット」のように感じてしまう部分がある
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