中国政府は15日から、レアメタル(希少金属)の一種で半導体や兵器の材料として使われるアンチモンの関連品目を輸出規制の対象に加える。輸出管理法などに基づく措置で、貿易業者は中国政府の許可が必要となる。日本企業の材料調達にも影響が出る恐れがある。 アンチモンは半導体材料や特殊鋼、製品を燃えにくくするための難燃剤などに使われる。弾丸など幅広い兵器の製造にも必要だという。米地質調査所(USGS)によると、中国は2023年の世界生産で48%のシェアを占めた。 中国は鉱物資源の輸出規制を強化しており、これまでにガリウムやゲルマニウム、黒鉛を規制対象に加えた。米国などによるハイテク製品の対中輸出規制に対抗する狙いがあるとみられる。(共同)