「孝徳」という天皇については『書紀』では仏教を偏愛したとされ、はっきりいえば「貶されて」います。 (『孝徳紀』冒頭記事) 「…尊佛法輕神道。斮生國魂社樹之類是也。…」 このように「國魂神社」の「樹木」(神木か)を「斮(切)った」とされ、「神道」を軽んじたとされる「孝徳」ですが、それと反するように彼の時代とされる「白雉年間」に創建されたという多数の神社があることが明らかになっています。 「古田史学の会」のホームページには「九州年号」資料が収集されていますが、それによれば「白雉年間」に(主に東国に)「神社」が創建されている例が多く確認されています。たとえば、茨城県、福島県、埼玉県、千葉県、愛知県、東京都、富山県、福井県、長野県等々の神社の由来や縁起を記した文書にこの時代の創建が書かれている例が多く見られます。 このように「白雉」年間の創建と伝える「神社」「仏閣」が東国を含め多数に上るわけですが