都心のお盆休みのこの時期は、去年までなら山手線に乗って、お気楽に冷がけそばを食べ歩いていた。2020年の夏も、懲りずに同じような生活をしているのだろうと思っていた。ところが、現実の2020年の夏は、まったく違う世界になっている。 大衆そば・立ち食いそば屋は不景気に強いと言われていた。しかし、今回ばかりは事情が違う。コロナ禍による売り上げ激減により、今や危機的状況となっている。都心の大衆そば・立ち食いそば屋では、いま何が起きているのだろうか。 そこで、“感染第2波”が拡大した2020年のお盆休みの8月7~12日、感染防止に配慮しながら、都心の店をいくつか訪問してみた。すると、コロナによる様々な影響を受けていることがわかってきた。 近年にない「立ち食いそばの閉店ラッシュ」 今年6月までに、多くの大衆そば・立ち食いそば屋が閉店した。青砥の「青砥そば」、豊洲東雲の「てっちゃん」、田町の「丸長」、春