必勝を期して挑んだ第2戦、手にしたのは失望の勝ち点1だった。「優勝を目指す」そう公言して臨んだW杯を、こんな形で終わらせるわけにはいかない。 後半アディショナルタイムは4分あり、2分近くがまだ残っていた。交代のカードもまだ1枚残っている。だが、アップエリアにいた清武弘嗣、柿谷曜一朗、齋藤学の3人がコーチの指示を受けて向かった先はピッチではなく、ベンチだった。胸が締め付けられる光景だった。 硬直したザッケローニ采配の下、青き戦士たちが再び唇を噛みしめた。 ブラジルW杯グループリーグ第2戦。日本は10人のギリシャに終盤パワープレーを試みるなど猛攻を仕掛けたものの、最後までゴールをこじ開けることができず、スコアレスドロー。2戦を終えて勝ち点1となり、自力突破が消滅した。第3戦でコロンビアに勝てばもう1試合の結果次第で決勝トーナメント進出の可能性は残るが、極めて苦しい状況だ。 混乱に陥ったギリシャ