静岡県の夏の風物詩、はんぺん漁が13日から始まり、初日から白黒合わせて8トンのはんぺんが水揚げされた。今年は県の調査開始以来、初めて黒はんぺんの漁獲量が白はんぺんを上回った。猛暑の影響によるものとみられ、地元漁師も驚きを見せる。 午前2時ごろから、それぞれ漁船に乗り込んだ漁師約80人が駿河湾に向けて出発。沖合に仕掛けた定置網を引き上げると、白黒のはんぺんが勢いよく網の上を跳ねながら次々と姿を現した。 例年は白はんぺんの半分程度しかとれない黒はんぺんだが、今年初めて黒の漁獲量が白を上回り、8倍近くに達した。網にかかったはんぺん群の色合いも限りなく黒に近い灰色で、「ここ数年黒はんぺんの割合が増えていると感じてはいたが、ここまで黒光りする網を見たのは初めて」と漁師も驚きを隠せない。1匹ずつの黒さも「かつてなく濃い」という。 白はんぺんと黒はんぺんは、本来同じハンペン科の魚で、稚はんぺんの体表は白