カメキチの目 私の故郷は朝ドラ『ひよっこ』と、どっこいどっこい。「奥」こそつかない地名だが、より山ぶかく、いなか度では勝っている。 主人公たちと時代環境もよく似ているから、テレビをみていて「あーあ…」と首を縦にふる場面も多い。 みね子の祖父は稲わらで綱をあんでいますが、私の故郷では草鞋(ワラジ)をあむ年寄りもいました。 みね子たちの奥茨城での生活はとても身ぢかに感じたが、東京に場所がうつると、「へっ! 東京ではすでに…。知らなかったなぁ」という話が立てつづけに出た。 ・たとえば電話機。 みね子たちの実家は貧乏なので電話機のある家で借りるのだが、それはロボットみたいな格好した電話機で、電線(コード)が伸びた受話器を耳にあてて聞き、電話機本体の(ロボットの)口元部分が送話機なのでそこに向かってしゃべる。 が、東京ではすでに送・受一体型の今の形の固定電話が登場していたようだ。 私は中学校を出てか