東側は太平洋に面し、西に進めば緑地や山々が連なる自然豊かな地、千葉県山武(さんむ)市。’19年3月、この市の山中に約635㎥の産業廃棄物を不法に投棄したとして、とある業者が行政処分を受けた。 写真で見る 1万円からはじめるキャンピングカー生活 その同じ市内の土地に、雨風に晒(さら)され、泥まみれになった大量の車が置き去りにされていた。産業廃棄物の不法投棄が繰り返されているのか、そう通行人に尋ねると、思わぬ答えが返ってきた。 「これは、BMWの新車ですよ――」 ◆車体が動物のフンまみれに 山武市松尾町の山中に突如現れたこの場所は、BMW車両専用のモータープールだ。モータープールとは、海外から輸送されてきた新車を、売れるまで保管しておく場所。車両は千葉港からトレーラーで運び込まれ、販売店で購入が決まると、購入者の元に運び出されていく。 だがこのモータープールは、新車を保管しているとは思えないほ