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ブックマーク / www.bookbang.jp (2)

  • 「佐世保小6殺害事件」被害者の兄2人の“その後”を描くノンフィクション | レビュー | Book Bang -ブックバン-

    どんな重大事件でも時を経ると忘れられ、他人の記憶は薄れていく。しかし事件の当事者は違う。何年経とうが胸の中に残る。ましてや正気では受け止めきれないほどの凶悪事件の被害者ならばなおさらだ。 2004年6月、長崎県佐世保市の小学校で6年生の女子児童が同級生の女児にカッターナイフで喉を切られ死亡する事件が発生した。学校内で起こった前代未聞の事件に報道は過熱した。 だがその熱もやがて醒め、似たような子供同士の殺人事件などが起こると、過去の例として取り上げられるくらいになっていく。 十年後、新聞記者である被害女児の父親の部下が、事件関係者を丹念に取材して『謝るなら、いつでもおいで』(集英社)を上梓した。私はこので二人の兄がいたことを知る。ただそので注目されたのは女児と年の近い次男のこと。長男についてはほとんどわからなかった。 書では、同じ著者があらためてこの家族について、二人の兄が交互に語る形

    「佐世保小6殺害事件」被害者の兄2人の“その後”を描くノンフィクション | レビュー | Book Bang -ブックバン-
  • 愛と性行為はひと続きか――女性の視点で可視化した性愛の非対称性 | レビュー | Book Bang -ブックバン-

    立ち止まって愛について考える。 第四十三回すばる文学賞を獲得した高瀬隼子(じゅんこ)のデビュー作、『犬のかたちをしているもの』は、セックスを軸とした興味深い小説だ。 三十歳の間橋薫(まばしかおる)は、ある日思いがけないことを知らされる。半同棲状態の恋人、田中郁也(いくや)がミナシロさんという女性を妊娠させていたのだ。戸惑う薫に、さらに意外な提案が示された。ミナシロさんは郁也の籍に入って子供を産む。しかるべき後に離婚するので、あとは薫と郁也の二人で育ててもらいたいというのだ。 二十一歳のときに卵巣の手術をして以来、薫はもともと好きではなかった性行為をさらに敬遠するようになった。郁也と付き合い始めたときも、そのうちにセックスをしなくなると宣言したのである。薫が好きだから大丈夫。そう言ったはずの恋人は、ミナシロさんと、金を払って体の関係を持っていた。その事実をどう受け止めるべきなのか。 性愛には

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