カタッカタカタ...カタ... 「っしゃー...これで...最後っと...」 カッ...! ッターン! サマーウォーズよろしくキーボードのエンターキーを思いっきり叩き込む。 「ふぅぅぅ...」 深く息を吐く。 メガネを外し、オフィスチェアの背もたれに全体重を預ける。 そして、う〜〜〜〜〜ん、と伸び。 目に映るもの。 新しい天井。 新しい壁。 新しいオフィス。 慣れない業務で疲労はあるが、どこか心地良い。 僕は、すっかり生まれ変わった気分で毎日を過ごしていた。 * 今から時をさかのぼること、およそ半年。 2014年12月。 某議員さんばりに号泣会見をして会社をやめる決意をした僕。 退職届の書き方はバッチリ(Google先生に教わった)。 OK、問題ない。 書簡をしたためた勢いそのままに、部長にズビシっと提出してやった。 部長ももはや何を言っても無駄と半ば諦めていたのか、 「あ〜未定だが受注確