2002年4月、大学を卒業した根井啓さんはコネクタなどをつくる部品メーカーに就職した。車やロケットの部品を製造していたその会社には、当時2700人ほどが働いていて、根井さんは人事関連の部署だった。 「海外勤務者管理とか、管理職の昇格選考試験とか、そういう仕事をしていました。10年働きましたけど、ずっとつまらなかったです。やりがいもなかったなあ。話が合う友達もできなくて、仕事以外ではずっと漫画を読んでました」 2008年には、大学の後輩だった女性と結婚する。転機が訪れたのは、2011年の東日本大震災だった。 「塩釜と石巻に友人が住んでいて、しばらく連絡がとれませんでした。結果的には無事だったんですけど、人は簡単に死んでしまうって思ったんです。それに、会社は計画停電でなにも業務ができないのに机の前に座っていないといけなくて、ただぼんやりするしかなかった。こんなつまらない生活をしていては駄目だっ
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