先日、日経ビジネスオンラインで『「日本企業に女性はいらない」が、経営学者の総論』というタイトルの記事を見て、とても驚いた。実際記事を読んでみると、そのようなことは書かれておらず、さらに当惑した。目を引くために意図的にセンセーショナルな見出しを付けたのではないかと思われる。もしくは(よりネガティブな解釈だが)、日系ビジネスオンラインの読者の大半を占めると考えられる男性経営者は、心の底では女性の職場進出を嬉しく感じていないため、彼らを喜ばせるような見出しが選ばれたのかもしれない。どちらにしても、読者を惑わすような見出しは困る。特に今の時代は携帯で記事の見出しだけを読む人が多いためなおさら問題だ。 しかし、この記事を深く読むと、タイトルだけではなくてその内容にも疑問を感じた。著者である早稲田大学ビジネススクールの入山章栄准教授は、「ダイバーシティ」(※1)とは何なのかをより深く考えるべきだと指摘