沖縄県知事選で米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画に反対する玉城(たまき)デニーさん(58)が初当選し一夜明けた1日、移設工事が進む辺野古のキャンプ・シュワブゲート前では、移設反対の抗議行動を続ける市民が勝利を祝い、移設阻止の声を高めた。対照的に、普天間飛行場の行方が一層、不透明になった宜野湾市では住民が複雑な思いに揺れる。【宗岡敬介、宮城裕也、杣谷健太】 「ばんざーい!」。午前9時前、辺野古のゲート前にある抗議活動のためのテント小屋に集まった住民らが万歳三唱し、抱き合って玉城さんの当選を喜んだ。ゲートに並ぶ警備員を前に「NO BASE」の旗などを掲げ、改めて移設反対を訴えた。 抗議活動を率いる山城博治・沖縄平和運動センター議長(66)も駆け付け「翁長雄志(おなが・たけし)知事の壮絶な闘いが県民の心に残っていたのだろう。選挙は実質的にはデニーさんと政府との闘いだった。