「戦後政治の総決算」をスローガンに掲げ、国鉄の分割・民営化などを果たした中曽根康弘(なかそね・やすひろ)元首相が29日午前7時22分、東京都内の病院で死去した。関係者によると、死因は老衰。101歳だった。冷戦末期の1982~87年の約5年間、政権を担当し、レーガン元米大統領との親密な「ロン・ヤス関係」をはじめとする首脳外交を展開。戦後5番目となる長期政権を築いた。葬儀は近親者のみで営み、お別れの会を後日開く。 中曽根氏は群馬県高崎市出身。東大法学部卒業後、旧内務省に入省し、海軍主計将校を経て、47年衆院選で群馬3区(当時)から初当選した。以来20回連続当選を果たし、2003年に引退するまで56年あまり、衆院議員を務めた。