アニメ版『ジョジョ』の総作画監督が語るアニメーター業界の「過酷な実態」:アニメ業界の「病巣」に迫る【前編】(1/2 ページ) 日本のアニメーションは今や、世界中で注目を集める一大コンテンツ産業となっている。だが一方で、アニメ業界には以前から、低賃金や長時間労働といった過酷な労働環境に置かれているという話も多い。本当のところ、アニメを制作する現場の実態は、どうなっているのだろうか? その疑問に明快な回答を提示してくれる書籍が、2020年初頭に出版された。玄光社刊の『アニメーターの仕事がわかる本』である。この書籍の画期的なところは、アニメ業界の第一線で活躍している現役アニメーターが、著者の1人に名を連ねている点だ。 西位輝実さんは、専門学校卒業後の1999年からアニメ-ターとして働くようになり、『蟲師』『キャシャーンSins』といった作品で作画監督として活躍。2011年の『輪るピングドラム』で