加えて、英国由来の新型コロナウイルス変異種の感染者が静岡県内で確認された。宣言発出に伴い入国者の水際対策は強化されたが、変異種ウイルスはすでに日本国内のあちこちに広がっているという見方もあり、「水漏れ」は今もなお続いているようだ。 日本がいつまで経っても抜本的な対策が取れないのはなぜなのか。一時帰国した在外日本人の体験談を追いながら、問題を挙げてみたい。 今回話を聞いたのは、90歳を超える両親の介護のためにオーストラリアから一時帰国したK子さん(50代女性)。日本人も多く住む同国東海岸のクイーンズランド州に居を構え、現地での暮らしは20年を超えている。 K子さんのように、強力な感染対策を打ち出している国からの帰国者の目には、日本人が日常的に行っているコロナ対策は「予防意識が低い」と映るという。 「スーパーのレジの列など『距離を取れ』とマークが記されたところではしっかり守っているのに、他のと