話を聞かせてくれた人物は、ドラマの放送開始後、現役の別班員たちに感想を聞いたという。皆、一様に面はゆい表情で、「こんなシーンあるあるじゃなくて、ありえねー、ですよねえ」と言いながら、楽しそうにおしゃべりしていたという。 ドラマのどんな場面が「ありえねー」なのか。 別班員の本質からずれた描写が多いのだという。別班は非公然組織であるため、自衛官の身分は維持しつつも、所属は「陸上幕僚監部付き」になる。政府が答弁書で「ない」と答えたのも、「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班」という組織はそもそもないからだ。 別班員は自衛隊の組織から切り離され、身分を偽装しての活動を求められる。当然、その第一歩は「自衛官の匂い」を消すところから始まる。 ドラマでは、堺雅人が演じる乃木たちが拳を握って腰に添えた「無帽の敬礼」を行い、時刻の「12時30分」を「ヒトフタサンマル」と表現している。「あれじゃあ、自衛官だと丸わ