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ブックマーク / www.refugee.or.jp (6)

  • たった一人の母との和解。フィリピンルーツの母と娘が日本で背負い込んできたもの|ニッポン複雑紀行

    タワーマンションと古くからの商店が混ざり合う東京、月島。その一角にキリスト教の教会、月島聖公会がある。 ここでは月に一度、外国とつながる子どもたちを対象にした「ごはん会」が開かれており、私が訪れた日にも小学生からこの春大学を卒業した若者まで、さまざまな国につながる子どもやその家族が集まっていた。中には自宅から電車で2時間かけてやって来たという子もいる。 この日のメニューはフィリピンの家庭料理、チキンアドボ(鶏肉の煮込み)とトロン(バナナの春巻き)だ。 料理の指導をしてくれるのは、参加者の母親であるフィリピン人の女性で、子どもたちもお手にならってバナナを春巻きの皮で包んでいく。 料理事をしながら、おもむろに「ちょっと聞いてくださいよ」と悩みを吐き出す子もいれば、大人たち相手にぽつりぽつりと話し始める子もいる。 この「ごはん会」を主催するのは「カパティラン(タガログ語で「隣人愛」を意味す

    たった一人の母との和解。フィリピンルーツの母と娘が日本で背負い込んできたもの|ニッポン複雑紀行
    sumoa
    sumoa 2023/12/24
  • 東北の男性と結婚した外国人女性たちの経験。「不可視化」の理由と託された言葉の数々。#移住女性の声を聴く|ニッポン複雑紀行

    東北地方の農村地域や沿岸部には、いわゆる「結婚難」や「嫁不足」を背景として、行政や事業者の仲介で日人男性と結婚した外国人女性たちが数多く住んでいる。1980年代ごろに始まった動きで、中国韓国、フィリピン出身の女性が大半を占める。 ときに日語がままならない状態で結婚を決断し、都市部ではなく外国人の少ない地域にたった一人で飛び込んだ女性たち。彼女たちはどんな理由で日で暮らすことを選び、その後どんな人生を送ってきたのだろう。 結婚生活はどうだったか。夫の両親や親族との関係はどうだっただろう。仕事のこと、子どものこと、お金のこと、地域のこと。東北各地に移住した女性たちはどんな経験をし、どんな時間を過ごしてきたのだろうか。 近年、結婚移住で新たに東北に来る女性の数は減少傾向にあり、日で今も暮らす女性たちは徐々に高齢化している。各地に散らばったその存在は見えづらく、社会的な関心も必ずしも大き

    東北の男性と結婚した外国人女性たちの経験。「不可視化」の理由と託された言葉の数々。#移住女性の声を聴く|ニッポン複雑紀行
  • 彼女がしたことは犯罪なのか。あるベトナム人技能実習生の妊娠と死産(1)|ニッポン複雑紀行

    2020年11月15日は仕事のない日曜日だった。熊県南部のみかん農園で働く21歳の技能実習生が、双子の赤ちゃんを死産した。部屋の中で、たった一人だった。 妊娠に気づいてからはすでに半年が経っていた。ベトナムに無理やり帰らされることを恐れ、雇い主にも、妊娠の相手方にも、誰にも言えなかった。病院にも行けなかった。前日まで働いたが、体調が悪化し、夜には耐えがたい痛みに襲われた。 一晩中苦しんだ。たくさんの血が出た。いつからか、おなかの中から反応はなくなっていた。産まれた子どもは、双子の赤ちゃんは、息をしていなかった。泣き声も、どんな声も、聞こえてはこなかった。 私はこの記事でリンさんのことを書く。レー・ティ・トゥイ・リンさんは検察に起訴された。つまり、検察はリンさんのしたことが犯罪だったと言っている。そして、リンさんは無罪を主張している。 ここでは二つの主張がぶつかっている。有罪なのか、無罪な

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    sumoa 2021/06/16
  • 迫害を逃れて海を渡った。長崎・五島、潜伏キリシタン移民の子孫が語り継ぐ差別、戦争、信仰の記憶|ニッポン複雑紀行

    大小140あまりの島々が連なる長崎県の五島列島。ペトロ尾上勇(おのうえいさむ)さんはその北部に位置する中通島(なかどおりじま)で生まれ育った。キリスト教徒であり、一人の漁師として生きてきた。「ペトロ」は洗礼名だ。 尾上さんは江戸時代のキリシタン禁制下でも信仰を守った「潜伏キリシタン」を先祖にもつ。江戸後期の18世紀末、多くのキリシタンたちは当時の迫害を逃れて、九州の外海(そとめ)地方(現・長崎市の北西部に位置)を離れ、たくさんの小舟で海を渡った。五島の島々に新天地を求めたのだ。 離島への大規模な移住には政治的な背景もあった。未開の土地を開拓する人手を欲しがった五島藩が、逆に人口が増えすぎて困っていた九州土の大村藩に協力を求めたと言われる。その結果、3000人もの移民が五島を目指したが、その多くが潜伏キリシタンだったのだ。 2018年に世界遺産となった潜伏キリシタン関連資産が、九州土だけ

    迫害を逃れて海を渡った。長崎・五島、潜伏キリシタン移民の子孫が語り継ぐ差別、戦争、信仰の記憶|ニッポン複雑紀行
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    sumoa 2020/11/29
  • 「日本人」とは何か?「ハーフ」たちの目に映る日本社会と人種差別の実際|ニッポン複雑紀行

    「ハーフ」と聞いてどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。テレビで見かけるいわゆる「ハーフタレント」たちのイメージ、あるいは学校や職場で知り合った人のイメージが思い浮かぶ人も多いかもしれません。当然ですが、一口に「ハーフ」と言っても様々な人たちがいます。ルーツや国籍、性別、年齢、生まれた場所まで当に多様な人たちが「ハーフ」という言葉で括られています。 この記事では「ハーフ」や「混血」といったテーマで研究を深めてきた数少ない研究者である若手社会学者の下地ローレンス吉孝さんに、彼がこれまでの6年間で集めてきた50人以上の聴き取りの中から、ガーナ、ボリビア、インド、アメリカに縁のある4人の言葉を選んで紹介していただきました。「ハーフ」という言葉・括りの中で葛藤してきたかれらが、これまで日の「日常」の中でどんな体験を通過してきたのか、ぜひ知っていただけたらと思います。(編集部) 「ハーフ」のイ

    「日本人」とは何か?「ハーフ」たちの目に映る日本社会と人種差別の実際|ニッポン複雑紀行
  • 上智大学・根本敬教授に聞くロヒンギャ問題

    ミャンマー(ビルマ)のラカイン州に暮らす少数民族ロヒンギャ。2017年8月下旬より衝突が激化し、10日余りで約12万5,000人が隣国バングラデシュへ避難する事態に発展。沈黙を続けるアウンサンスーチー氏国家顧問兼外相に対し、世界から圧力が高まっています。ロヒンギャ問題とは何か?ビルマ近現代史を専門とする上智大学 総合グローバル学部の根敬教授に伺いました。昨年掲載した記事ですが、ロヒンギャ問題とアウンサンスーチー氏が置かれた立場について理解することができます。 ――ミャンマーは多民族国家ですが、なぜ特にロヒンギャ民族は深刻な人権侵害の状況に置かれているのでしょうか。 二つ理由があります。一つは誰を公認の民族とするかです。ビルマでは135の民族が国家によって公認されています。その基準はイギリスの侵略戦争が始まる1年前の1823年以前から住んでいる、というものです。その段階で住んでいた民族は土

    上智大学・根本敬教授に聞くロヒンギャ問題
    sumoa
    sumoa 2017/09/08
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