サッカーの日本代表チームが好調だ。開催中のアジアカップでは、グループリーグを一位で勝ち上がって、決勝トーナメントにコマを進めている。 先行きについてはまだ不透明な部分もあるが、今大会の結果がいずれに転ぶのであれ、とにかく、新生日本代表の選手諸君が実力をつけてきていることだけは疑いない。ひとつひとつのプレーの精度が、前の世代の選手たちと比べて、明らかに際立っている。まことにめでたい。 サッカーを見ていてうれしいのは、伸び盛りの若者の姿を日々確認できることだ。さよう。成長と躍進。われわれ日本人が見失って久しいものだ。その伸び盛りの若々しいプレーぶりに、私のような旧世代の人間は、懐かしさを覚えるのである。 サッカーを別にすれば、わたくしどもの国自体は、長い停滞のうちにある。もしかして、これは一時的な停滞ではなくて、何かの終わりなのかもしれない、と、そう思えてくるほどに長い低迷期だ。かれこれ20年