主にStephan Crump, Marcus Gilmoreとのトリオでの活動によって現代のジャズシーンで独自の存在感と高い評価を受けているピアニスト、ヴィジェイ・アイヤー。 2014年からはECMとの契約の下、弦楽を従え作曲に重きを置いた『Mutations』、先述のトリオによる『Break Stuff』、トランペッターのワダダ・レオ・スミスとの即興的なセッションを収めた『A Cosmic Rhythm With Each Stroke』とそれぞれ趣の異なる三作をリリースするなど、その活動や関心の方向に幅が出てきている印象があります。 最新作もピアノトリオ+3管のセクステットというこれまでにない編成。内容としてはリズムのギミックを効かせたトリオの演奏と地続きの部分も感じさせながら、やはり管楽器を加えた編成の違いとドラマーが違うことが大きく影響してか、異なる印象を受ける音楽が奏でられてい