10月29日、インターネットの新しい通信基盤「IPv6」の普及に関わっていた天才エンジニア、萩野純一郎氏(通称「itojun」氏)が逝去され、7日に告別式が行なわれた(関連リンク)。享年37歳。まだまだ活躍の期待される年齢だっただけに、本当に惜しまれてならない。 萩野氏が残した功績がいかに偉大だったか。彼が最後に弊社刊「ネットワークマガジン」に執筆した特集記事とともに振り返ってみよう。 「IPv6」の普及、啓発に尽力した itojun氏は「KAME」と呼ばれる、各種OSでIPv6を使用可能にする基盤ソフトウェアを作成するプロジェクトを先導していた。 IETF(Internet Engineering Task Force)、IAB(Internet Architecture Board)といったインターネット技術の標準化に関する国際機関に加えて、WIDE(Widely Integrated