脳梗塞(のうこうそく、英: cerebral infarction/stroke)、または脳軟化症(のうなんかしょう)[注 1]とは、脳動脈の閉塞・狭窄によって脳虚血を来たし、脳組織が酸素または栄養の不足のため壊死した状態をいう[1]。なかでも片麻痺、意識障害、失語などを突然に発症したものは、他の原因によるものも含め、一般に脳卒中と呼ばれる。それに対して、ゆっくりと進行して認知症(脳血管性認知症)などの形をとるものもある。 日本における患者数は約150万人で、毎年約50万人が発症するとされ、日本人の死亡原因の中で高い順位にある高頻度な疾患である。また、後遺症を残して介護が必要となることが多く、寝たきりの原因の約3割、患者の治療費は日本の年間医療費の1割を占めており、福祉の面でも大きな課題を伴う疾患である。 脳梗塞は、血管が閉塞する機序によって血栓性・塞栓性・血行力学性の3種類に分類される。