昭和は過ぎ、平成も終わりゆくこの頃。かつて権勢を誇った”おっさん”は、もういない。かといって、エアポートで自撮りを投稿したり、ちょっと気持ちを込めて長いLINEを送ったり、港区ではしゃぐことも許されない。おっさんであること自体が、逃れられない咎なのか。おっさんは一体、何回死ぬべきなのか――伝説のテキストサイト管理人patoが、その狂気の筆致と異端の文才で綴る連載、スタート! 【第1話 八王子の空にこだました「キオシ」の叫び声】 おっさんとは本当に死ぬべき存在なのだろうか。 八王子駅のロータリーでバスを待っていると、女子高生の話し声が聞こえてきた。 「マジで死んで欲しい、キオシのヤツ」 何やら穏やかじゃないセリフだが、確かにそう言っていた。確実に「死ね」と言っていたし、「キオシ」と言っていた。「キヨシ」ではなく「キオシ」、そのキオシに死んで欲しい、といった言葉を発していた。なかなか物騒である
![「キモイ、おっさん、死ね」八王子の女子高生から突然の宣戦布告――patoの「おっさんは二度死ぬ」<第1話> | 日刊SPA!](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8195f4a38c1248d18c4b2bf7c744a6661fe36108/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnikkan-spa.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2018%2F07%2F37707744_1787834471294411_5193084613026643968_n-e1543911160448.jpg)