「全盛期」という言葉は一般的に肯定的な意味を持って使われることが多いが、一方でこれには「凋落が始まった時」の意味が含まれているのを忘れてはいけない。全盛期と評される人や国の周りに目を背けたくなるほどの腐敗が蔓延しているのはどの時代・場所にも通ずることであり、後の衰退が必然的なものであったことを歴史は常に証明してきた。 イタリア・サッカーの全盛期は間違いなく2000年代の前半にあった。2003年にはチャンピオンズ・リーグ決勝でミラノとトリノの巨人が相まみえ、世界中の人たちがイタリアでサッカーをすることを夢に見ていた。そして2006年、ドイツで行われたワールド・カップをイタリア代表が制しイタリア・サッカーがその栄華の絶頂を極めた直後、栄光の象徴であったユヴェントスFCの崩壊が不可避のものとなった。 カルチョーポリとは 「サッカーcalcio」と「政治的癒着tangentopoli」を組み合