[ジュネーブ 6日 ロイター] 国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は6日、世界的な景気後退(リセッション)による支援削減などの影響により、世界中で9000万人以上が極度の貧困に陥る可能性があると警告した。また、富裕国に対して支援予算を削減しないよう呼びかけた。 潘事務総長は、ジュネーブで発表された年次中間報告書の前書きの中で「飢えに直面する人や、極度の貧困の中で生活している人の数がこれまでよりもはるかに多く、途切れることなく増え続けている」と述べている。 複数の支援団体も6日、景気後退で深刻な病気になる人が増えていると警告する研究結果を発表している。 国連合同エイズ計画(UNAIDS)と世界銀行による報告書は、海外支援の枯渇により、多くの患者が救命に必要な薬を入手するのが困難になるため「回避できる死や病気を引き起こし得る」と指摘している。