日本を訪れる外国人観光客は増えている。東京や京都などと並び人気なのが北海道だ。2016年度に北海道を訪れた外国人観光客は前年比10.6%増の230万人となり、10年前の3.8倍に増えた。札幌市の繁華街、ススキノにも多くの外国人観光客が訪れる。1キロ四方の狭い一角に4000店以上の飲食店がひしめき合う日本屈指の歓楽街だ。 かつてススキノといえば出張族でにぎわった街だ。ススキノの歴史は約150年ほどで当初から出張族を相手にしてきた。1870年に岩村通俊氏が赴任し、一時中断していた札幌本府建設が再開した。大工や職人が大量に札幌で過ごすことになり、これらの人々の需要を目当てに飲食店や貸座敷ができた。開拓のためにきた職人たちを引きとめておく方策として、飲食店を集約したことで、ススキノは誕生した。こうした由来からみても出張族を相手に繁栄してきたのだ。 だがいまススキノに大きな変化が出始めている。夜が静