日本代表をめぐるピッチ外での諜報戦…平田竹男著「サッカーという名の戦争」 「自分が目立ちたいんだと思われるときがある。それは苦労しました」と語る平田氏 今年4月に早大大学院に入学した桑田真澄さんの“恩師”が、サッカー界の舞台裏を赤裸々に明かした。「サッカーという名の戦争」(新潮社、1365円)―。著者は、02年から06年まで日本サッカー協会専務理事を務めた早稲田大学教授の平田竹男氏(49)。「選手だけでなく、僕らも死ぬ気で働いた。ピッチ外でのインテリジェンスの戦い。諜報(ちょうほう)戦です」と語る。各国との熾烈(しれつ)な駆け引きは、試合以上の過酷さだった。 キックオフのはるか以前に、戦いは始まっていた。アテネ五輪最終予選でのこと。開催順をめぐり中東諸国ともめた。有利といわれるホームでの試合は、どうしても後半に設定したい。平田氏はあるカードを切った。 「日本(開催)を先にすると、3月上旬は